マランツPM7000Nレビュー

     

公開日:2021.01.18

     

最終更新日:2021.01.20

SX-V1-Mは結構気に入っていたので、CR-N765をAirPlay対応のものに買い替えてお茶を濁そうと思っていたところ、久々にオーディオ関連の情報を探してみると、マランツからPM7000Nというそこそこ本格的なネットワーク対応プリメインアンプが出ていることを発見。約10万円というのは少し中途半端な価格帯というイメージがあったものの、求めている機能、品質にどストライクでした。これより上のものだとちょっと手が出ない価格帯のものしかなく、CR-N765でこのサイズのアンプだと確実に満足感が得られないことも経験していたので、例えば同じマランツのM-CR612だと後で不満が出そうな気がしてました。で、もう少し調べると同じくらいの価格、コンセプトでDENONのPMA-150Hというものがありました。こちらはWebで見る限りかなりコンパクトそうで、なおかつユニークな製品コンセプトで結構魅力的な製品です。ただし、DENONというメーカーについては以前オーディオ関連をしていた時期に音の傾向が合わなかったので、いい印象がありませんでした。しかし、どうも最近のDENONは音の傾向が変わってきたという情報もあり、兎に角試聴しようと、いざ試聴へ。結果、PMA-150Hの音はかなり素晴らしく、以前の印象とは違うものだと判明しました。一方、PM7000Nはというと、最初はネットの情報通り少し線が細い印象。これは以前、一度使っていたPM4400という同じマランツのローエンドのプリメインアンプの音に傾向が似ているなという感じでした。価格的にはPMA-150Hが約9万円、PM7000Nが約10万円と1万円の差があります。その差を考えてもPMA-150Hかなとほぼ決めかけて、再度確認のための試聴をしに行ったところ、やはりPMA-150Hの音はなかなか良い。ただし、思っていたよりもサイズがデカかったのと、これもネットの情報ですが発熱が結構あるという意見が多かったので実際に触ってみたところ、確かに熱い。アンプは結構壊れやすい機器で、目的としてBGM的に日常結構流しっぱなしにする関係で熱は結構気になる要素です。ここで少し躊躇して家に帰って再度検討することに。価格については、フジヤエービックというお店でアウトレットのPM7000Nがあることが判明。中古なわけではなく箱潰れだとかの理由で89,800円なり。値段が変わらないなら後は音の好みの問題なのでこちらも再度試聴へ。機能的にはPM7000N以外の選択肢がない中、他に同じマランツのPM-8006、PM-12 OSE、MODEL 30と、PMA-150Hが好印象だったこともあり評判の良いDENONのPMA-2500NE、同社のPMA-1600NE、PMA-SX11とをじっくり比較視聴しました。DENONのPMA-2500NE、PMA-SX11は確かに昔の印象に比べれば素直な音になっているものの、逆にPM7000Nに比べて突出したところがあるかというとそこまでの差は感じられず、どうしてもこれがいいという程ではありませんでした。では同じマランツのアンプはどうかというと、こちらについても確かに音色の差はあるものの、その製品でないと満足できないものがあるかという程ではなさそう。もちろん、腰を落ち着けてじっくり聴いていけばそこに差が出てくるのは想像できますが、ではPM7000Nではダメかというとその印象はなし。別に低域の押し出しが弱いこともない、高域がキンキンすることもない、かなりフラットに近いイメージそのままの印象で、ローエンドと比較してはいけないのでしょうがPM4400の音の記憶に比べると数段上のレベルでまとまっている感じでした。これなら不満点が出ることもそこまでないだろうと、PM7000Nの購入を決定。去年の12/17に到着し、約1ヶ月ほど使用しています。結論として非常に満足しています。アナログ音源中心の場合は例えばレコードのカートリッジを変えるなどで音の変化を楽しむということが普通だったと思います。アンプにしても音に色付けがあり、その他にも色々と変数があってその組み合わせの結果を楽しむ。だから奥が深いし、面白いのは理解できます。ただ、僕の今求めている方向性とは違う。PM7000Nはネットワークストリーミングの時代のアンプとしては非常に良い出来なのではないかなと思います。先ほども書きましたが、低音が出ないとか、ボーカルに艶がないとかは殆ど感じません。何よりS/N比がいい。10kHz以上の音が殆ど聞こえない劣化した耳なのでその辺りは人によって差異はあるでしょうが、利便性、音質、音色の総合点で言うとこのアンプはかなり買いだと思います。

ネットワークとの接続ですが、自宅はASUSのZenWiFi AX(XT8)3台でメッシュネットワークを組んでいて、自部屋に置いてある子機に有線LANで接続しています。なのでPM7000N側のWi-Fi、Bluetoothは切っています。音源は基本的に自前のMusicアプリのライブラリ、もしくはAmazon Music HDです。Amazon Music HDはそこまで品揃えが良いわけではないですが、ある程度の範囲は網羅してくれていますし、ULTRA HDであれば音質に不満はありません。ただし、クラシックメインの人には不向きだと思います。圧倒的に品揃えが悪いようなので。Dレンジの広いクラシックこそ、ULTRA HDでのストリーミングに欲しいのですけどね。Musicアプリの方はほぼ全てCDでリッピングしたALACです。圧縮音源の再生だとどうしても情報量が少ないなというのがわかります。この点を含めて、非常に素直な音を出してくれるアンプなのだと思います。

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