マランツ MODEL 40nの2週間使用レビュー

     

公開日:2022.04.05

     

マランツのMODEL 40nを購入して約2週間経ってある程度音が落ち着いてきたので使用レビューをいたします。スピーカーは変わらずのB&W 705 Signatureです。結論を先に書いておくと、PM7000NからMODEL 40nの入れ替えは満足できる結果となりました。

MODEL 40nの情報が出た当初は、リビング向けでHDMIが強調されていたため少し食指が動かなかったのですが、仕様を見て、マランツとしてのAB級アンプとしては現在のラインアップ上最上位であること、久々のパラレルプッシュプルモデルであること(個人的に今まで使ったことがない)、海外のレビューを見ているとどうも702か705 Signatureあたりに組み合わせることを想定しているっぽいことに興味を持ちました。外観もPM7000Nに比べると好みです。これなら、自部屋に置いておいても落ち着いた感じで良さげ。PM7000Nは情報量多いディスプレイあっても、常時オフで使っているので意味がなかったので、伝統的な丸窓ディスプレイにも惹かれました。

購入してすぐは電力事情もあって通電と音出しは控えていたのですが、落ち着いてきたようなのでほぼ24時間ボリューム8から12でAmazon Music HDのステーションかけっぱなしにして約2週間で結構変化出てきました。買って出しの状態では、PM7000Nに比較して中低域がよく出るようになった分、中高域から高域が細い印象が目立っていました。この傾向は大きくは変わっていません。何だろうなと思っていたのですが、小音量で聴いていて理由がわかった気がしました。全域にわたって音の分離が良くなっているのですが、高域もそうです。そのおかげで少し固まって出ていた部分が細かくなっていて、PM7000Nだと固まってドン、となっていた部分が拡がって聴こえてくるようになったせいだと気づきました。小音量でも細かい音が出ているのでわかりやすくなった感じです。その分長時間聴いていても疲れることが少なくなりました。この辺りは好みや聴く音楽によってPM7000Nの方が好きな人もいそうです。

marantz MODEL 40n 03

MODEL 40nに変えて一番良かったのは、何と言っても音の分離・定位が良くなったことです。これによって前後関係がより明瞭になり、奥行き感がわかりやすくなってます。そこまで注意して聴かなくてもきちんと結像してくれている感じです。後、ステージが広くなったように感じます。感覚的にいうと、ステージが前後左右に1.5倍から2倍程度でしょうか。これは結構新鮮で、上質な2chステレオはへたなサラウンドより良いというのはこういうものなんだろうなということがわかります。この辺りを突き詰めていくと、いわゆる沼に入る感じですね。個人的にはこの辺りでとどまります。最近Appleも空間オーディオに積極的になっていますが、こっちの方面からのアプローチが正しいのだろうと思います。ものすごい物量かけて、個々の環境で試行錯誤するよりは、手軽に音楽を楽しめる方が好きです。PM7000NもMODEL 40nもそうですが、スピーカーとアンプとネットワーク環境さえあればOKの中で、これだけいい音を出してくれるというのは本当にありがたい。

具体的な音の感じだと、まずピアノの音が格段に良くなりました。倍音成分が濁りなく綺麗に響くようになった感じで、演奏に応じて打楽器感出したような演奏ではそのように、メロディアスに響きや余韻を大事にしたような演奏ではそのように鳴るようになりました。管楽器、弦楽器はPM7000Nでも不満なかったのですが、ピアノに関しては綺麗に聴かせるのが少し苦手だというところがありました。この辺りが解消されたように感じます。マリンバの響きやドラム、シンバルの存在感も良いです。ボーカルについては中低域がきちんと出るようになったおかげで変な痩せ方がなくなりました。ここは普通になった、というかPM7000Nの弱点だった部分が消えたという感じです。変に誇張のない、スッキリした構成ですが、かと言ってボーカルが引っ込んでいるわけではないですね。ボーカル域をもっと出したい方は、Focalのスピーカーと合わせるといいのではないでしょうか。ベース、ウッドベースもかなり粘るようになりました。元々PM7000Nではタイトな感じで好みではあったのですが、ブーミーにならない程度に、だらだらせずに押し出しが強くなりました。これは激変といってもいいでしょう。そうは言っても、バランス的にはドンシャリではない、フラットに近い感じは維持していると感じますので、マランツらしさは残しつつ、というところです。Billy Joel の The Bridge というアルバムがあるのですが、この時代の音作りを取り入れつつ結構音がいい、かつ個人的に好きなアルバムでのピアノやコーラスがいい感じで聴けました。全体的に非常に耳心地の良い音です。テレワーク時のBGMとしてもよいですね。ASIAのASTRAも久々に聴いてみました(これ、Amazon Musicにないんですね。。)。乾いた音作りをしていたアルバムですが、その雰囲気をよく出します。乾きつつも、スネアドラムとシンセサイザーとが重厚な低域を醸し出すあたりもPM7000Nとは明らかに違います。

ここまでは基本的にMODEL 40nのいいところを中心に書いてきましたが、PM7000Nに比較して悪い部分もあります。一番は、高級感のあるリモコンです。重すぎです。足の上とかに落としたらすごく痛そう。それと、リモコンからできる操作の種類が少なくなっています。ソースダイレクトの入・切ができないです。ほとんどがソースダイレクトで聞くので普段は問題ありませんが、地味に面倒です。あとこれはリモコンのせいではないですが、前回レビューで書いた通り、本体だけでIPアドレスの設定もできません。また、現在のファームウェアにはバグがあるらしく、Amazon Musicでのストリーミング時にディスプレイオフにできないのは早めに何とかしてもらいたいところです。また、これは単なる違い程度の話ですが、同じボリューム位置だとPM7000Nに比べると若干音量が小さい感じがします。ともに0から100の数値がボリュームの数字なのですが、同じ12とかだと微妙に小さい気がします。ただ、今のところこの点以外には欠点らしい欠点は見当たらないです。発熱を若干心配していたのですが、暖かい程度で熱くなることはないです。そのうちにHDMIを活用する機会もでてくるかなとは思いますが、こちらは今のところ宝の持ち腐れですね。あとはDAC部分がほぼそのままND8006相当ぽいのですが、Filterの1と2との聴き比べもそのうちにしたいところです。現状はデフォルトの1で使用しています。Lock Range はデフォルトから変更して、Wide -> Narrow としています。

オーディオに求めるものは個々人で異なりますから、このMODEL 40nを万人に両手を上げてお薦めをするわけではありませんが、シンプルな構成でスッキリとさせながら、でもある程度いい音で音楽を楽しみたいという方にはいい選択肢だと思います。私の自部屋のように、音響的に何の考慮もされていない(環境に限界のある)部屋で、という中である程度妥協して聴くのであればなおさら丁度いい感じです。とはいえ、時間見つけてもう少しスピーカーの位置決めは見直す必要がありそうです。出音が変わった以上、ベストセッティングも変わりますね。

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